noriori
Jump to navigation民主党は政権を取れるのか
家人の入院等あって、更新がだいぶ滞ってしまいました。この1ヶ月余りの間で大きなニュースといえば「郵政解散」そして来月に迫った総選挙でしょう。郵政民営化法案についての国民投票の位置づけで改革路線を訴える小泉総理の自民党に対し、民主党の岡田代表は政権選択の選挙と訴えています。果たして今回の選挙で岡田代表がもくろむ政権交代はあるのでしょうか。
民主党の考える郵政民営化の意義は現在約340兆円にものぼる郵便貯金の資金を市場に還流することにあるとしているように思います。自民党も同様の主張ですが、ここからさらに踏み込んで公務員の削減ということも言っていますが、民主党からはそのニュアンスがないというと言い過ぎかもしれませんが、希薄であると思います。マニフェストで社会保険庁の廃止をうたっている元気さに比べると奥歯にものの挟まったような感があります。
僕自身の考えとして、郵政民営化にはもう一つの意義があると考えています。一円切手のモデルとなっている郵便の父・前島密は郵便事業の国営化を進めるに際し、江戸時代に庄屋をしていたような有力者に郵便局の業務を依頼し、全国ネットワークを構築していきました。これが現在の特定郵便局となります。特定郵便局の局長は総務省の試験を受けないと就任できないのですが、受験する人の多くは局長の子供で、しかもほとんど合格できるというのが現状のようです。ある意味、21世紀の現在まで残った「貴族階級」のようなものなんですね。もちろん郵便黎明期からの発展を支えたという功績は高く評価されるべきだと思いますが、いつまでもそのままでいいのかどうかをそろそろ問うても良いのではないでしょうか。18年前に民営化された国鉄は、戦後に復員してきた人たちの受け皿として多くの人員を抱えましたが、その後の動力近代化や人手のかかる貨物の縮小などがあってもその人員を減らすことができず、最終的には地方の赤字線を国が廃止し、その上での民営化となりました。この時に残された数十兆円の長期債務は抜本的な解決方法もないまま今日に至っています。背景は違うとはいえ、何かダブって見えて仕方ないところがあります。
民主党は衆議院が解散された後、「郵便貯金の預け入れ上限の引き下げ」を打ち出しました。ただ、これを実施すれば間違いなく郵政公社の財政を悪化させるわけですが、そこをどうするというのが見えてきません(民営化に向けての論議という話はあるようですけど)。何よりそういった案があるのなら、なぜ国会審議の中で出してこなかったのか。郵政民営化法案は衆参両院ともベスト5に入るほどの時間をかけて論議していた法案ですから、どこかで出すタイミングはあったはずだと思います。これでは「国会軽視」といわれても不思議ではないと思いますし、解散を受けてあわてて作ったのだとしたら「その場しのぎ」の感が強くなります。刺客だホリエモンだ取り上げられていても、いわゆる無党派層という人たちはそのあたりシビアに見ていますから果たしてそういった人たちを納得させられるかどうか。今後の展開が見ものです。
民主党の考える郵政民営化の意義は現在約340兆円にものぼる郵便貯金の資金を市場に還流することにあるとしているように思います。自民党も同様の主張ですが、ここからさらに踏み込んで公務員の削減ということも言っていますが、民主党からはそのニュアンスがないというと言い過ぎかもしれませんが、希薄であると思います。マニフェストで社会保険庁の廃止をうたっている元気さに比べると奥歯にものの挟まったような感があります。
僕自身の考えとして、郵政民営化にはもう一つの意義があると考えています。一円切手のモデルとなっている郵便の父・前島密は郵便事業の国営化を進めるに際し、江戸時代に庄屋をしていたような有力者に郵便局の業務を依頼し、全国ネットワークを構築していきました。これが現在の特定郵便局となります。特定郵便局の局長は総務省の試験を受けないと就任できないのですが、受験する人の多くは局長の子供で、しかもほとんど合格できるというのが現状のようです。ある意味、21世紀の現在まで残った「貴族階級」のようなものなんですね。もちろん郵便黎明期からの発展を支えたという功績は高く評価されるべきだと思いますが、いつまでもそのままでいいのかどうかをそろそろ問うても良いのではないでしょうか。18年前に民営化された国鉄は、戦後に復員してきた人たちの受け皿として多くの人員を抱えましたが、その後の動力近代化や人手のかかる貨物の縮小などがあってもその人員を減らすことができず、最終的には地方の赤字線を国が廃止し、その上での民営化となりました。この時に残された数十兆円の長期債務は抜本的な解決方法もないまま今日に至っています。背景は違うとはいえ、何かダブって見えて仕方ないところがあります。
民主党は衆議院が解散された後、「郵便貯金の預け入れ上限の引き下げ」を打ち出しました。ただ、これを実施すれば間違いなく郵政公社の財政を悪化させるわけですが、そこをどうするというのが見えてきません(民営化に向けての論議という話はあるようですけど)。何よりそういった案があるのなら、なぜ国会審議の中で出してこなかったのか。郵政民営化法案は衆参両院ともベスト5に入るほどの時間をかけて論議していた法案ですから、どこかで出すタイミングはあったはずだと思います。これでは「国会軽視」といわれても不思議ではないと思いますし、解散を受けてあわてて作ったのだとしたら「その場しのぎ」の感が強くなります。刺客だホリエモンだ取り上げられていても、いわゆる無党派層という人たちはそのあたりシビアに見ていますから果たしてそういった人たちを納得させられるかどうか。今後の展開が見ものです。
posted at 09:08:24 on 2005-08-26
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