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Jump to navigation嗚呼青春の秋葉原デイズ
11月も10日を過ぎるとテレビではクリスマスCMが流れ、大晦日の格闘技のカードが決まり…と年末に向けての準備期間といった感じがしてきます。12月に入るとすぐ流行語大賞の発表がありますが、今年は「フォー」とか「想定の範囲内」といった言葉に並んで「アキバ系」なんていう言葉も入ってきそうです。その場合誰が表彰式に招かれるのかはわかりませんが(笑)、かつての「電気街・秋葉原」に憧れていた電気少年にとってはここ最近の秋葉原の盛り上がりは何か一抹の寂しさを覚えたりします。
秋葉原という地名は行政上の地名ではなく、元々秋葉神社のあたりの原っぱという所から来ているそうです。今では秋葉神社は他のところに移転していますので地名だけが世界的に一人歩きしているということになるでしょうか。秋葉原に駅が出来たのは明治23(1890)年のこと。当時は貨物駅として開業し、神田川や隅田川の水運と連動する形で物資の輸送を行ったそうです。大正末期に旅客営業も始まり、昭和初期には地下鉄(銀座線末広町)、市電、山手線、総武線と集まる一大ターミナルの様相を呈していたと故宮脇俊三さんは著書に書いておられました。
この秋葉原が「電気街」となるのは戦後のこと。米軍放出品の真空管などを取り扱う店が集まり始め、そういった部品を使ってラジオなどを作り始める人たちが現れ始めました。「電子立国ニッポン」の始まりです。その後ラジオやテレビが大量生産され安価に出回るようになってもホビーとしての電子工作は根強い人気があり、電子立国のDNAは脈々と受け継がれてきました。僕もそんな一人で、中学生でハムの免許を取った後は秋葉原に何度も出かけ、中学生にとっては高価で手の出ない無線機を眺めつつラジオのキットを買って帰ったりしたものです。
20世紀も世紀末になるにつれ、秋葉原を取り巻く環境が変わってきます。一つはヤマダ電機やコジマといった郊外型の家電量販店があちらこちらに出来たことです。昔は秋葉原で商品を買ってトラックで配達してもらうというスタイルだったのが、自分で買い物に行って自分で持って帰るというスタイルにシフトしてきました(車が大きくなったというのもありますね）。それに加え、パソコンとインターネットの普及は電気街秋葉原にとって大きな脅威となりました。10年前、真夜中にWindows95を買い求める人々を少々奇異の目で見ていた人たちも世の中のIT化の波に飲み込まれ、今やネットショッピングが当たり前の時代になり、皮肉にも秋葉原の電気屋にとっての脅威となったのです。単に家で買い物できるというだけでなく、かつての「個別商談方式」が通じにくくなったという側面もあると思います。実際に廣瀬無線やロケットは経営に行き詰まり、もちろん今でもかなりの電気屋があるとはいえ過日の勢いからすると電気街はだいぶ小さくなった気がします。そうして空いたところにメイド喫茶や様々なマニア向けの店が入ったのが現在の「アキバ」ということになるのでしょう。
かつての科学少年・少女は自分の手でラジオを組み立てたりしたのに対し、21世紀の科学少年・少女は子供の頃からパソコンにたしなんでいます。昔はパソコンも複雑なプログラムを打ち込こんでプログラムを作って…という感じで「楽しむ」といった余裕がありませんでしたが、現在のパソコンは本当に簡単に楽しめるものになりました。全てがそうであるというわけではないですが、やはりパソコン上で出来ることってヴァーチャルなんですよね。例えばラジオを作るのに半田ごてで机焦がしたり、部品から煙が出てむせこんだりといった経験をしながら作ったラジオから音が出たときの感動は今でも忘れられません。今の子供たちってそういう経験しているのかな、と思うことはよくあります。世の中のデジタル化の流れはもう止まらないですし、止めろというつもりもありません。止めるつもりならインターネット上にブログなんて書かないです(笑)。でも秋葉原にはアナログの最後の砦であってほしい。電子立国ニッポンの発祥の地でもあるし、心のふるさとでもある秋葉原。世界遺産に登録されてもおかしくないと思っています。
秋葉原という地名は行政上の地名ではなく、元々秋葉神社のあたりの原っぱという所から来ているそうです。今では秋葉神社は他のところに移転していますので地名だけが世界的に一人歩きしているということになるでしょうか。秋葉原に駅が出来たのは明治23(1890)年のこと。当時は貨物駅として開業し、神田川や隅田川の水運と連動する形で物資の輸送を行ったそうです。大正末期に旅客営業も始まり、昭和初期には地下鉄(銀座線末広町)、市電、山手線、総武線と集まる一大ターミナルの様相を呈していたと故宮脇俊三さんは著書に書いておられました。
この秋葉原が「電気街」となるのは戦後のこと。米軍放出品の真空管などを取り扱う店が集まり始め、そういった部品を使ってラジオなどを作り始める人たちが現れ始めました。「電子立国ニッポン」の始まりです。その後ラジオやテレビが大量生産され安価に出回るようになってもホビーとしての電子工作は根強い人気があり、電子立国のDNAは脈々と受け継がれてきました。僕もそんな一人で、中学生でハムの免許を取った後は秋葉原に何度も出かけ、中学生にとっては高価で手の出ない無線機を眺めつつラジオのキットを買って帰ったりしたものです。
20世紀も世紀末になるにつれ、秋葉原を取り巻く環境が変わってきます。一つはヤマダ電機やコジマといった郊外型の家電量販店があちらこちらに出来たことです。昔は秋葉原で商品を買ってトラックで配達してもらうというスタイルだったのが、自分で買い物に行って自分で持って帰るというスタイルにシフトしてきました(車が大きくなったというのもありますね）。それに加え、パソコンとインターネットの普及は電気街秋葉原にとって大きな脅威となりました。10年前、真夜中にWindows95を買い求める人々を少々奇異の目で見ていた人たちも世の中のIT化の波に飲み込まれ、今やネットショッピングが当たり前の時代になり、皮肉にも秋葉原の電気屋にとっての脅威となったのです。単に家で買い物できるというだけでなく、かつての「個別商談方式」が通じにくくなったという側面もあると思います。実際に廣瀬無線やロケットは経営に行き詰まり、もちろん今でもかなりの電気屋があるとはいえ過日の勢いからすると電気街はだいぶ小さくなった気がします。そうして空いたところにメイド喫茶や様々なマニア向けの店が入ったのが現在の「アキバ」ということになるのでしょう。
かつての科学少年・少女は自分の手でラジオを組み立てたりしたのに対し、21世紀の科学少年・少女は子供の頃からパソコンにたしなんでいます。昔はパソコンも複雑なプログラムを打ち込こんでプログラムを作って…という感じで「楽しむ」といった余裕がありませんでしたが、現在のパソコンは本当に簡単に楽しめるものになりました。全てがそうであるというわけではないですが、やはりパソコン上で出来ることってヴァーチャルなんですよね。例えばラジオを作るのに半田ごてで机焦がしたり、部品から煙が出てむせこんだりといった経験をしながら作ったラジオから音が出たときの感動は今でも忘れられません。今の子供たちってそういう経験しているのかな、と思うことはよくあります。世の中のデジタル化の流れはもう止まらないですし、止めろというつもりもありません。止めるつもりならインターネット上にブログなんて書かないです(笑)。でも秋葉原にはアナログの最後の砦であってほしい。電子立国ニッポンの発祥の地でもあるし、心のふるさとでもある秋葉原。世界遺産に登録されてもおかしくないと思っています。
posted at 17:28:41 on 2005-11-11
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